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【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

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【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

こんな方におすすめ

  • エスキスが思うようにいかない
  • 廊下の位置の決め方は?
  • 二方向避難のためにコアをどのように配置したらいい?

 

僕は、いつも廊下やコアの位置に迷ってエスキスが進まないという悩みがありました。

ここと決めても、他の要求室を入れている間に廊下とコアが邪魔になって部屋が入らなくなってしまい、グネグネした見通しの悪い廊下になってしまうことが多かったです。

 

そこで今回は、僕と同じようにエスキス時に迷うことが多いであろう、コアと廊下の取り方のポイントを解説していこうと思います!

この記事を読むと、廊下をまっすぐに通してシンプルなエスキスができるようになります。

それでは早速どうぞ!

廊下の位置の基本

廊下の位置はスパン割りによって基本の形となるものがあります。

資格学校でも教わる内容かと思いますが、僕のやっていた方法として参考にどうぞ!

スパン割の考え方についてはこちらもどうぞ!

1|縦3スパンの場合

【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

縦3スパンの場合は心々2mもしくは2.5mの廊下を通すには、上の写真の場所にほぼほぼ決まってきてしまいます。

なぜなら縦3スパンだと居室を配置して廊下も入れると、それぞれの面積確保するにはこの位置がベストなのです。

ここからコアと大きな居室を配置していき、縦の廊下をどこに通すか決めていくという流れになります。

2|縦4スパンの場合

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縦4スパンの場合は上の写真のようなパターンが考えられます。

縦に4スパン分もスペースがあると居室の配置がしやすいので、いろいろなパターンを想定しやすくなります。

廊下の位置を決める際のポイント

 

上に書いたものはあくまでも基本の場所なので、エスキスを進めていくうえで廊下の場所が上の通りにはいかない場合もあると思います。

その場合に注意したいポイントは以下の2つです。

  • まっすぐに廊下を通す
  • 廊下と廊下が壁1枚を隔てて接するようなプランにはしない

順番に解説していきます。

1|まっすぐに廊下を通す

この試験ではできるだけシンプルなプランの方が合格しやすいので、できるだけ廊下はまっすぐに通すように心がけるといいと思います。

居室の面積が少し足りないからと言って、廊下を途中でクランクさせるような計画にしてしまうと減点対象になってしまう可能性が高まります。

記述でも「避難しやすいように廊下をまっすぐに通した」など書きやすいのでおすすめです!

2|廊下同士を隣接させない

廊下同士を隣接させるとはどういうことかというと、下の写真のような状態です。

【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

エスキスをしていると、たまにこのような廊下配置になってしまう時があるのですが、無駄なスペースになってしまうので避けることが望ましいです。

コアはどこに配置する?

 

一級建築士試験では二方向避難を確保するために階段を2か所設置する必要がります。

避難距離、重複距離を満たすためにできるだけ階段同士の距離は離したほうが、法令不適格になる確率は減ると思います。

近くに配置するしかない場合は階段へのアプローチを工夫することで重複距離などを満たせるようにしていく必要があります。

図面を完成させた後に二方向避難を満たせない事がわかると悲惨なことになるので、エスキスがある程度固まった段階で確認するようにしましょう。

【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

また、上の写真のようにエントランスからアクセスしやすい位置に階段とEVを配置するようにすると、動線計画がスムーズに行くと思います。

ポイント

・階段は離して2つ計画する

・エントランスからアクセスしやすい位置にEVと階段をセットで配置

図書館でのコアの位置の例

図書館のコア配置は要求室によってパターンはたくさんありますが、その中でも過去の試験で標準解答例として頻出するコアの位置をピックアップしてご紹介します。

1|メインエントランスの正面

【一級建築士/製図試験】コアと廊下の位置の決め方!廊下をまっすぐにすると合格率が上がる

H24「地域図書館(段床形式の小ホールのある施設である。)」標準解答例①

メインエントランスの正面は、来館者がエントランスを入ってきた時に視認性が良く、サービスカウンターや受付もコアまでの動線上に配置しやすいので、最も扱いやすい配置です。

記述でも来館者の動線に配慮していることをアピールできるので、迷わずに描きやすいのではないかと思います。

2|メインエントランスの脇

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H24「地域図書館(段床形式の小ホールのある施設である。)」標準解答例②

メインエントランスの脇にコアを配置するのも、来館者の動線がわかりやすいのでおすすめです!

サブエントランスを設けるような課題だと、サブエントランスから遠くなってしまいますが、あくまでもメインエントランス優先なので、そこでの減点は考えすぎなくても問題ないと思われます。

メインエントランスの正面と脇にコアを配置すると、建物の外壁に面してコアを配置できるので、大部屋を要求される今回の「図書館」のような課題では扱いやすいと思います。

3|メインエントランスとサブエントランスの中間

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H26「温浴施設のある「道の駅」」標準解答例①

メインエントランスとサブエントランスの中間にコアを配置すると、両方のエントランスからの動線が明確になり、付近に受付やサービスカウンターを配置すれば来館者の管理もできるハイブリッドな配置です。

この配置だとコアが建物の中心にくるので、要求室を外壁に面して配置しやすくなる一方、建物を中央で分断してしまうので、大部屋がいくつもある場合は計画が難しくなってしまう可能性があります。

まとめ

今回はエスキスでのコアと廊下の決め方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

令和5年度課題の「図書館」に限らず廊下はまっすぐに通して計画するようにすると合格しやすい図面になると思いますので、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。

それではまた。

  • この記事を書いた人

シカマル

普段はApple製品で身を固めている一級建築士です。 現在は賃貸で妻と娘と三人暮らし。 将来は中古マンションをリノベーションして住みたいと考えています。 北欧インテリアやガジェットが好きで、一級建築士試験の話やトラベルログなどを書いている雑記ブログです。

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